梅雨前線が停滞している影響で、2日夜から3日朝にかけて東海や関東の太平洋側で記録的な大雨となり、静岡県や神奈川県、千葉県を中心に20を超える自治体で避難指示が出されている。千葉市内では3日未明、増水した川に1人が流されたという通報があり、警察が行方を捜索している。3日午前は引き続き雷を伴った非常に激しい雨が降るところがある見込み。東海地方を中心に土砂災害の危険度が非常に高まっているところがあり、気象庁は厳重な警戒を呼びかけている。
同庁によると、3日午前6時半までの24時間雨量は静岡県森町で334・5ミリと観測史上最多を記録。同県御殿場市や神奈川県平塚市、藤沢市、千葉県我孫子市などで7月としての観測史上最多を更新した。神奈川県箱根町では降り始めからの総雨量が660ミリを超え、7月の平年の1カ月分の雨量を大きく上回っている。
前線の停滞は3日も続き、1時間降水量の予想はいずれも多いところで、愛知県と岐阜県、静岡県60ミリ、関東南部と甲信、伊豆諸島40ミリなど。各地で大気の状態が非常に不安定となり、落雷や竜巻などの突風にも注意が必要という。
梅雨前線は4日にかけて日本海まで北上し、前線上に低気圧も発生して東へ進むとみられる。このため4、5日は日本海側で大雨となるところがある見通し。
各県の災害情報サイトによると、3日午前6時半現在、避難指示が出ているのは、神奈川県では横浜市の一部と平塚市、鎌倉市、藤沢市。千葉県は市原市、匝瑳市、多古町、袖ケ浦市。静岡県は静岡市や沼津市、三島市、伊東市、富士市、焼津市など15市町で避難指示が発令されている。
千葉市中央区栄町を流れる葭川では3日午前0時ごろ、「友人が川に流された」と千葉県警に110番通報があった。県警と消防が流されたとみられる男性の行方を捜索している。千葉中央署によると、行方不明になっているのは20代の男性。会社の同僚とともに酒を飲んで帰宅中に川に転落したとみられる。現場は繁華街を流れる川で、雨で増水していたという。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル